奄美旅行記 vol.4 夜の生き物編

奄美旅行記も今回で最後。
最後は、奄美で出会って一番興奮した夜の生き物達を紹介します。

夜になると昼間じっとしていた生き物達が動き出すわけですが、南に行くほど夜の生き物観察が面白いように感じます。
もちろん本土でも夜行性の動物というのはいますし、ナイトウォッチングもそれなりに楽しいのですが、南の国でのナイトウォッチングはどこか違う。
と言う訳で、もちろん奄美でも夜に徘徊していました。
主な狙いはカエル。
奄美には本土では見られないカエル達がいます。
昨年奄美に行ったときはほとんど見られなかったので、今回の旅行では「何としても奄美のカエル達に会いたい」と計画を立てておりました。
それで、多少無理なお願いもしつつ、夜な夜な森や林道をウロウロしていました。

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最初に出会ったカエルがこのアマミアオガエルでした。
最初に出会っただけでなく、たくさんの個体を見ることができたので、かなり印象に残りました。
キョロッとした目玉が可愛らしかったです。


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奄美のカエル親分、オットンガエル。
体だけでなく鳴声もとても大きく、「グゥ、グゥ、グゥッフォン!!」という鳴声は、周りでやかましい程鳴いているアマミアオガエルの鳴声を押しのけて、かなり遠くにいても重低音を響かせて聞こえてきました。

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日本で一番小さいカエル、ヒメアマガエル。
昨年奄美に行った時にも見ることができ、その時は結構な数を見ることができましたが、今回はこの1匹だけでした。
池の淵の岩をよじ登っているところです。

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今回の奄美旅行で、一番会いたかった生き物の一つがこのイシカワガエルです。
「日本で一番綺麗」と言われているカエルで、森に囲まれた沢に産卵のために集まります。
奄美を訪れた4月中旬はイシカワガエルの産卵期の終盤にあたり、沢に集まっている個体も少なくなっているとのことでしたが、奄美の自然に詳しい方に案内していただいたおかげで、少なくなっている時期であるにも関わらず、10匹ほどのイシカワガエルを見ることができました。

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緑色の地肌にイボのように隆起した体表、そこに張り付く赤褐色の斑、「これのどこが“日本で一番綺麗”なのか?」と言う方もいると思いますが、この美しさは実際に見てみないと分からないでしょう。
私も図鑑などの写真を見る限りではあまり綺麗とは感じていなかったのですが、目の当たりにすると、一目ぼれに近いスピードで、その魅力にひき込まれてしまいました。
姿だけでなく、闇に包まれた沢に響き渡る「キューゥ」、「クィーゥ」という鳴声がまたその魅力を倍増させるのでしょう。
生き物や自然を愛する人、そうでない人も、生きている間に一度は見るべき生き物だと思います。


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ナイトウォッチングではカエル以外の生き物にも出会いました。その一つがこのイボイモリです。
「生きた化石」と呼ばれる原始的なイモリで、奄美では目にする機会がとても少ないそうです。
今回は林道の上をノソノソ這っているところを運よく見つけることができました。
ふてぶてしい顔つきが何とも言えず愛らしかったです。

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あまり期待していなかっただけに、突然の出会いにこの旅最大級の衝撃がはしったアマミノクロウサギ。言わずと知れた世界的に超珍しいウサギです。
イシカワガエル観察の後、地元の人でも通らないだろうという林道を走っていると、親、子、合わせて5頭のクロウサギを見ることができました。
親ウサギはすぐに林道脇に逃げていましたが、子ウサギは車で近づいてもその場に座り込んで逃げませんでした。車から降りて歩いて近づいてもなかなか逃げず、1m以内に近づいてやっと逃げ出しましたが、モソモソと2~3m逃げると再び立ち止まってこちらを振り返っていました。
クロウサギは山奥の林道だけでなく、舗装されたアスファルトの道路にも出てくるらしく、あれでは簡単に轢かれてしまうことでしょう。
事実、林道での出会いの帰り道、平地の国道で車の前を横切るクロウサギの影を見ました。
世界的な希少種を守るには、自然環境の保全と、そこを訪れる人々のモラルの向上が不可欠であることを痛感しました。


と、駆け足でしたが、今回の奄美旅行ではこのような生き物達と出会うことができました。
もちろん紹介していない生き物もいますが、出会うことができなかった生き物もたくさんいます。
ハブも見れなかったし、昆虫はあまり見ることができなかったし、簡単に見られると思っていたミナミコメツキガニにも出会えなかった…。
まあ、宿題がある方が次回の旅を楽しみに待てるというもの。
再び奄美を訪れるまで、奄美の自然と生き物達が元気にあることを願っております。

最後に、今回の旅では本当にたくさんの方々にお世話になりました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。
ありがとうございました。

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2008.05.21 | | Comments(2) | Trackback(0) | 旅行記

コメント

短期間の割に、ずいぶん見ることができましたね。
島の人でもこんなに見たことがある人はほとんどいません。

次回はもっとコアな部分でいろいろ見ていただけたらなあ、と思っております。

2008-05-22 木 03:31:38 | URL | zephyrus #- [ 編集]

zephyrus様
今回はとにかくお世話になりました。
おかげでとても充実した旅となりました。
自分でもよくこれだけ見ることができたな~と思います。
次回行く時は今回見られなかったものを中心に、更にディープな奄美を体験したいものです。

ところで、8月下旬に、昨年も実施した勤務先での奄美ツアーで、再び奄美に行けるかもしれません。
まあ、その時は子ども達の引率で生き物を観察するどころではないかもしれませんが…

2008-05-22 木 19:13:25 | URL | ガンちゃn #- [ 編集]

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